この記事でわかること
- 全身乾燥肌状態の⾚ちゃんも、頭皮だけは新生児から皮脂分泌が多い状態です。しかし、皮脂は多くともうるおいは不足した状態。頭皮環境に合わせたケアで、フケやニオイなどのトラブルを防ぎましょう。
- 頭⽪が乾燥している場合は、保湿剤をつかってもOK。ただし、髪の毛もベタつきやすいため、⾚ちゃんから使える「頭⽪用保湿ローション」でうるおいケアをするのがおすすめです。
- 頭皮の保湿は、髪をかき分けて頭皮に直接ちょんちょんと乗せ、こすらずやさしくなじませましょう。
- フケ ‧ うろこ状のかさぶた ‧ ジュクジュクがある場合は⾃⼰判断せず、⽪膚科または⼩児科を受診しましょう。
監修:布施 明美先生
医療法人産育会 堀病院 副院長兼看護部長。助産師/認定看護管理者。周産期医療、母子保健、助産師教育を専門とし、母子の健康支援と周産期医療の質向上に長年取り組む。
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1. 新生児・赤ちゃんの頭皮に保湿は必要?乾燥や白っぽいフケの原因

顔も体も乾燥しやすい、赤ちゃんの肌。しかし、頭皮だけは、皮脂腺が体の10倍も密集しており、新生児期から皮脂が非常に多く分泌されます。この特徴を知らずにボディソープで洗っていると、過剰な皮脂をきちんと落としきれず、黄色い脂のかたまりやブツブツといった炎症、「乳児脂漏性皮膚炎」が起こることが多々あります。
「それなら、洗浄力の強いヘアシャンプーを使えばいいの?」と思うかもしれませんが、そういうわけではありません。皮脂(油分)は過剰であるものの、うるおい(水分)は不足しています。むやみに洗浄力が強いヘアシャンプーを選んでしまうと、うるおい不足がさらに加速し、乾燥によるフケやかゆみなども起こりやすくなります。
赤ちゃんの頭皮のトラブル予防には、不要な皮脂は落としつつもうるおいはキープできる、赤ちゃんのためのヘアシャンプーを選ぶことが大切です。
■ 皮脂、うるおい不足で現れるトラブルの特徴
赤ちゃんの頭皮に見られる白いカスやうろこ状のかさぶたには、大きく分けて2つの原因があります。まずは状態をチェックしましょう。
| 症状・状態 | 考えられる原因 | ケアのポイント |
|
・白くポロポロと粉をふく |
乾燥(うるおい不足) |
角質がはがれやすくなった状態。洗浄後の保湿ケアが有効 |
|
・黄色っぽくベタついたかさぶた |
過剰分泌した皮脂がきちんと落としきれていない |
悪化すると、乳児脂漏性湿疹などのトラブルにつながることも。毎日のお風呂で、余分な皮脂をしっかり洗い落とすことが大切 |
※ 上記はあくまでも⽬安です。⾃⼰判断せず、症状が続く ‧ 悪化する場合は医師にご相談ください。
▶関連記事:赤ちゃん・新生児の保湿完全ガイド|おすすめの保湿剤の選び方と塗り方まとめ
■紫外線も頭皮トラブルの原因に
紫外線は肌のバリア機能を低下させ、頭皮のトラブルを引き起こすことがあります。おでかけの機会が増えてきたら、帽子で頭皮を紫外線から守ることも大切です。特に紫外線が強い10~14時頃の外出は、なるべく避けるようにしましょう。
2. 赤ちゃんの頭皮ケアは「洗う」から!正しい洗い方と乾かし方

頭皮ケアでまず大切なのは、保湿より先に、余分な皮脂や汚れをきちんと洗い落とすことです。特に新生児~生後2ヶ月頃は皮脂が多いため、洗い残しがフケやかさぶたの原因になることがあります。
■赤ちゃんの頭の洗い方7ステップ
- ぬるま湯(38~39℃)で頭皮と髪をよく濡らす。熱すぎるお湯は頭皮の乾燥につながるので避けましょう
- 赤ちゃん用のヘアシャンプーを、手でよく泡立ててから使う
- 泡で頭皮を包み込み、爪を立てずに指の腹でゴシゴシに洗う
- 大泉門や耳の後ろまで丁寧に洗う
- 弱めの水圧のシャワーか清潔なお湯で、泡が残らないようしっかりすすぐ。生え際・耳の後ろ・えりあしは洗い残しやすすぎ残しが起きやすいので念入りに
- やわらかいタオルで、髪だけでなく頭皮の⽔分を拭きとる。
- 乾燥が気になる場合は、⾚ちゃん⽤の頭⽪保湿ローション(美容液タイプ)でうるおいを補う
頭⽪は、体の約10倍の⽪脂腺が密集していてベタつきやすい部位。落としきれていない⽪脂の塊を「フケ」と思ってしまうこともあります。まずは⾚ちゃん⽤ヘアシャンプーで余分な⽪脂をきちんと落とすことが⼤切。その上でかさつく頭⽪の場合は、「⾚ちゃん⽤の頭⽪保湿ローション(美容液タイプ)」でうるおいケアをすることが重要です。
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新生児から使える赤ちゃん用のヘアシャンプー。赤ちゃんの頭皮は皮脂が多く、湿疹やフケが出やすいため、専用のシャンプーで洗うのがポイントです。ボディソープでは落としきれない頭皮の余分な皮脂や汚れをすっきり落としながら、必要なうるおいはキープします。
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■ドライヤーを使うときの4つのポイント
入浴後に髪を濡れたままにしておくと、頭皮トラブルの原因になることがあるといわれています。毛量が多い赤ちゃんは、ドライヤーも上手に活用しましょう。
- タオルで水分をしっかり取ってからドライヤーを使う
- ドライヤーは低温・弱風に設定し、頭皮から20~30cm以上離して当てる
- 同じ場所に当て続けず、ドライヤーを動かしながら乾かす
- 完全に乾かしきる必要はなく、8割程度でOK(乾かしすぎも乾燥の原因に)
3. うるおい補給に:赤ちゃんの頭皮におすすめの保湿剤は?選び方の3つのポイント

頭⽪の保湿には、顔や体に使う乳液 ‧ クリームでもOKです。ただし、髪の毛がベタついたり、油分が過多になることもあります。頭皮のうるおい補給としては、「⾚ちゃん⽤の頭⽪保湿ローション(美容液タイプ)」がおすすめです。その理由と選び⽅を整理します。
■頭皮にはなぜローション(美容液タイプ)がおすすめ?
|
保湿剤の種類 |
頭皮への向き・不向き |
理由 |
|
乳状ローション(乳液) |
△ 使ってもOK |
油分が多めで、頭皮に使うと髪がベタつきやすい。皮脂の多い時期はトラブルにつながることも |
|
クリーム |
△ 使ってもOK |
油分がさらに多く、頭皮や髪がベタつきやすい |
|
ワセリン |
× おすすめしない |
油分のみで水分を補えず、頭皮には重すぎる |
|
頭皮保湿ローション(美容液タイプ) |
◎ おすすめ |
水分をしっかり補いながら、頭皮や髪にベタつきが残りにくい |
表のとおり、油分の多い乳液やクリームは使えますが、ワセリンは油分過剰にかる可能性が高く、頭皮には不向きです。頭皮には、水分を補いながらもさらっとした使い心地のローションタイプを選ぶとよいでしょう。
なお、大人向けの頭皮ケア用品には、エタノールや香料、メントール(清涼感成分)が入っているものも多くあります。 バリア機能が未熟な赤ちゃんには刺激になることがあるため、赤ちゃんから使える製品を選びましょう。
■頭皮保湿ローション(美容液)を選ぶ3つのポイント
①赤ちゃんから使える処方かどうか
新生児から使えるか、パッチテストや使用試験が行われているかを確認しましょう。
②エタノール・香料・着色料不使用かどうか
頭⽪はデリケートな部位です。余計な成分が⼊っていない、うるおい補給が目的の(育毛効果をうたうようなものではない)製品を選びましょう。
③うるおいをしっかり補える処方かどうか
頭皮に不足しがちなうるおい成分がしっかり含まれているものが理想的です。
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新生児から使える、低刺激の頭皮保湿ローションの美容液タイプ。乾燥しがちな頭皮にうるおいを与え、乾燥によるフケ・かゆみを抑えます。さらっとなじんで髪がベタつきにくく、産後のママやキッズ、パパも一緒に、家族みんなで使えます。
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4. 髪があってもベタつかない!頭皮保湿ローションの塗り方3ステップ
「髪があるのに、保湿ローションをどうやって塗ればいいの?」というのは、多くのママ・パパが感じる疑問です。コツさえ覚えれば、難しくありません。
■基本の塗り方3ステップ
STEP1:お風呂上がりにタオルでやさしく水分を取る
髪の毛だけでなく、頭皮の水分を拭き取るように心がけましょう。
STEP2:髪をかき分けて頭皮に直接ローションをつける
髪の⽑を指でかき分け、頭皮に直接ローションをつけます。
STEP3:指の腹で頭皮全体にやさしくなじませる
爪を立てず、指の腹でやさしくなじませます。少量ずつ指の腹でやさしくなじませましょう。こすらないことが大切です。髪に残った分は、手でなじませてOKです。
■頭皮保湿のタイミング・量の目安
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項目 |
目安・ポイント |
|
塗るタイミング |
入浴後(顔や体の保湿が終わったら早めに) |
|
頻度 |
入浴後だけでなく、乾燥が気になる場合は朝も追加してOK |
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量の目安 |
製品の目安量を参考に、まんべんなく塗布できる量を使う |
|
塗り方 |
髪をかき分けて頭皮に点置き→指の腹でやさしくなじませる |
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注意点 |
爪を立てない・こすらない・髪ではなく頭皮に塗る |
5. フケや赤み、湿疹が治らないときは?受診すべき6つの目安

毎日のヘアシャンプーとうるおいケアを続けていても、次のような症状がある場合は自己判断せず、皮膚科または小児科を受診しましょう。
■受診を考えたいサイン
- フケやかさぶたが2週間以上たっても改善しない
- ジュクジュクしている
- 頭皮に強い赤みや湿疹がある
- かゆみで赤ちゃんが頭をかきむしる
- においがある、黄色いかさぶたがこびりついている
- 保湿ケアをしても繰り返し悪化する
乳児脂漏性湿疹は、乳児の約3分の1に見られるとされる身近な肌トラブルです(出典:国立成育医療研究センター)。生後まもない時期に多く、成長とともに自然に落ち着くことが多いとされていますが、かゆがってかきこわしてしまう場合や、症状が長引く場合は早めに受診しましょう。
出典:国立成育医療研究センター プレスリリース(2023年10月24日)「世界初・乳児脂漏性皮膚炎の発症と、出生時の角層脂質や初乳成分との関連が明らかに」

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6. まとめ:赤ちゃん・新生児の頭皮保湿についてよくある質問
1
赤ちゃんの頭皮に保湿剤を毎日塗ってもいい?
はい、乾燥が気になる場合は毎日ケアしてかまいません。入浴後に、赤ちゃん用の頭皮エッセンスで保湿するのが基本です。塗りすぎてベタつく場合は、量を減らしましょう。
2
頭皮に顔や体用の乳液やクリームを使ってもいい?
頭⽪へ使っても大丈夫ですが、乳液 ‧ クリームは油分が多く、頭⽪や髪がべたつきやすくなります。頭⽪には⽔分をしっかり補える頭皮用の保湿ローションを使いましょう。
3
赤ちゃんのヘアシャンプーはいつから?1日に何回洗う?
赤ちゃん用の低刺激なヘアシャンプーには、新生児から使えるものが多くあります。頻度は1日1回、入浴時が基本です。洗いすぎると必要な皮脂まで落としてしまう一方、洗わないと皮脂が酸化してトラブルの原因になるため、毎日やさしく洗いましょう。
4
赤ちゃんの頭皮ケアはいつまで続ければいい?
頭皮ケアに「ここまで」という区切りはありません。子どもの肌は大人に比べて未熟な状態が続くため、成長してからも低刺激の製品でやさしいケアを続けることが大切です。3歳頃からは、キッズ向けのアイテムや、家族みんなで使える低刺激のオリゴラインを選ぶ方法もあります。詳しくは、赤ちゃんの保湿はいつまで?保湿しないほうがいいって本当?もご参照ください。
5
大人用の頭皮用美容液を使ってもいい?
おすすめできません。大人用の頭皮ケア製品には、エタノールや香料、メントール(清涼感成分)が配合されているものも多く、赤ちゃんの未熟な肌には刺激が強すぎる場合があります。必ず「赤ちゃんから使える」と明記されたアイテムを選びましょう。
監修:布施 明美先生
医療法人産育会 堀病院 副院長兼看護部長。助産師/認定看護管理者。周産期医療、母子保健、助産師教育を専門とし、母子の健康支援と周産期医療の質向上に長年取り組む。
1980年より神奈川県立病院、母子保健センター、県立看護専門学校で母性看護学教員として勤務。2014年神奈川県立こども医療センター母性病棟・NICU病棟看護科長、2017年周産期センター副センター長兼副看護局長を経て、2020年より堀病院看護部長、2022年より副院長兼看護部長。日本助産師会総務理事、日本助産評価機構理事、産科医療補償制度再発防止委員など歴任し、2026年より神奈川県助産師会会長。








